関西空港での旅行者下痢症(94.9~96.12) [食の安全、安心]
今までいろいろな細菌、ウィルスのご紹介をしてきました
人によっては人事のように感じられているかもしれませんので
資料(清水潮著「食品微生物の科学」幸書房より)としては古い数値ですが
実際の数値をご紹介しておきます。
これは関西空港だけで、今では全国各地の空港からアジア近隣の諸国に定期便、不定期便が
飛んでありますのでもっと大きな数字が予測されます。
海外旅行に行って「腸管系病原菌」が検出された旅行者数は以下のようになっています。
検出数 腸管系病原菌が検出された旅行者の構成比
プレシオモナス 2,056 66.7%
腸炎ビブリオ 358 11.6%
アエロモナス・ソブリア 360 11.6%
赤痢 291 9.4%
サルモネラ 183 5.9%
アエロモナス・ヒドロフィラ 126 4.1%
コレラ 121 3.9%
下痢、腸炎を経験した旅行者総数 9,299人
内、腸管系病原菌が検出された旅行者 3,096人
このように決して人ごとではありません
海外旅行に行かれるかたは、生水や生の食品を極力口にしないこと
同時に動物などに触った後や外出先から帰った後にはうがいや手洗いを励行すること
珍しいからと行って気軽に現地のものに触れることのないように
十分に注意してください
あなた自身だけの問題ではなく、あなたのご家族や周辺の人たちまで感染症に巻き込んでしまう恐れがあります!
特に食品企業にお勤めの皆さんの場合、
全国の消費者にあなたが病原菌をばら撒いてしまう恐れがあります!
ある意味、無意識のテロになってしまいます
そういう認識を持って
「安全」についての危機意識、リスクマネージメントを
自己責任として持っていただけるようにお願いします。
食の安全を究める食品衛生7S 洗浄・殺菌編 (ISO22000のための食品衛生7S実践講座)
- 作者: 角野 久史
- 出版社/メーカー: 日科技連出版社
- 発売日: 2006/02
- メディア: 単行本
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