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トランス脂肪酸のリスク [食の安全、安心]

以前から話題になっている心臓病との関連が指摘されているトランス脂肪酸について

食品安全委員会は12日、健康への影響を評価するための審議を始めた。

トランス脂肪酸は植物油を加工する際に生じる物質で、その油を使ったビスケットやフライドポテトなどに含まれる。たくさんとると、血中の悪玉(LDL)コレステロールが増え、心筋梗塞(こうそく)などのリスクが上がるとされる。世界保健機関(WHO)と国連食糧農業機関(FAO)は、1日にとる総カロリーの1%未満に抑えるよう勧めている。

食品安全委は、日本人の摂取量を1日平均0.7~1.3グラム(総カロリーの0.3~0.6%)と試算していたが、菓子やファストフードをよく食べる人では、より多くとっている可能性も指摘されていた。世代、性別ごとの食生活を調べたうえで、トランス脂肪酸の摂取状況を分析し、摂取量による健康への影響を評価する。評価がまとまるのは来年以降の見込み。

このことについて、東京大など8大学のグループが調べた。526の食品ごとに、含まれるトランス脂肪酸の量を国内外のデータを使って検討したほか、国内4地域に住む30~60代の男女225人に、季節ごとに4日間ずつ計16日間、食事の内容を詳しく記録してもらい、摂取量を算出した。

1日の平均摂取量は男女とも1.7グラム、総カロリーに占める割合はそれぞれ0.7%、0.8%。WHOなどの推奨の範囲内に収まった。30代の女性では2.1グラム(総カロリーの1%)、40代女性で1.9グラム(同0.9%)。だが、両世代の女性の中に、1%以上の人がそれぞれ33%、38%いた。

女性全体では、トランス脂肪酸のもとになった食べもののうち、お菓子類が22%を占めた。男性は15%。お菓子をたくさん食べる女性の習慣が、トランス脂肪酸を多く摂取することにつながった可能性がある。

トランス脂肪酸の多い食品は、LDLコレステロールを増やす飽和脂肪酸も多かったり、高カロリーだったりする例が少なくない。調査の中心だった佐々木敏・東大教授(予防医学)は「トランス脂肪酸だけをなくそうとするより、食生活全体の見直しを考えた方がいい」と話す

この問題は当初アメリカから発信されてきたもので、日本ではアメリカほどジャンクフードの摂取は少なく、日本人の食生活ではすぐに問題とならないと考えられていた面もあるが、

実際の摂取量の調査でこのような状況になったということは

現実的な日本人の食生活そのものが、大きく変化していることを明らかにしたものであり、再度、現代人の食生活全体の総合的な大規模調査も必要に成ってきているように思われる。

食品全体についても、どんどんと新しい食品が開発され、それに法律が追いついていないというのが現状である。

同じ名前の食品にしても既に旧来の概念とは違う製造方法をとられたものも多くでてきており

微生物学的視点においても、食品衛生法や検査の公定法ではそのリスクを判定できなかったり、困難なものもあり、幅広く調べなければならないものも多くある

そういうことを過去に何度も経験してきた

食品安全委員会においても改めて個別問題だけではなく、総合的な食に対しての健康リスクについての対応を検討してもらいたいものである。

食品に対して消費者は、安全性はもとより、栄養性、旨み性、保存性、便利性とともに経済性を求める。

その相互関係の中でもう一度検証、検討を行い、情報の公開がどれだけ行われるかがこれからも大きな食の安全性確保のための課題となってくる。

 

 

 

 

 


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