海外からの持込だろうけど・・・ [微生物危害]
赤痢が宮城で発生したということだけど、
海外からの持込だろうね…
ちょうど夏休みとかで、海外に行って、菌をもらってきて…
赤痢菌の場合だと、コレラと同様、3~4日の潜伏期間がある
だから最終日とかで感染すると日本に帰ってから発症する場合が多い
最近のチェーン店の調理は集中的にセンターでした処理をして、それぞれの店舗では暖めるだけとか、盛付だけというようなことが多い
それがセンターなのか、下請工場なのかはわからないけど、そういうところの職員が微生物汚染すると、一気に広がり、大量食中毒になりやすい傾向がある
プライベートではあっても、食品産業で働く人間は、本来きちんとどこに行くかや計画を企業に申告し、企業はリスク制御のためにそれにあわせて衛生上の指導を行っておく必要がある。
できれば帰国がすぐには出勤させず、潜伏期間内は自宅待機させ、必要によっては検便を行わせてから、職場復帰させる
それくらいの危機管理は最低必要であり、
微生物管理の基本は「つけない」「増やさない」「殺す」の順で、それに沿って、海外帰国者からの検便などの管理によって「つけない」前提管理を行っておかなければ
手さえ洗えば大丈夫なんていうのは無意味!
今まで1000社以上の食品企業を回って、手に微生物がまったくついていないという作業員は皆無である。
微生物の種類は別だけど…
それだけ手洗いはどれだけやっても、微生物を0にするなんてことは不可能なはなしであり、手洗い、殺菌ばかりに重点を置きすぎてしまうと、問題が起こりやすい
むしろ手洗いのし過ぎで、手荒れを起こし、黄色ブドウ球菌を発生させてしまった事例もある。
微生物管理はハードル理論
私は日本らしく「関所」という言葉を使うが、どれだけ多くの関所を、しかも種類の違う関所を作るかである
同じハードルが続けば、同じ菌にだけ有効となってしまう
同時にそのことで逆に耐性菌すら生み出してしまうことがある
この場合だと計画書の提出に始まり、衛生指導、自宅待機、検便などの手洗いより前の対応が一つ一つの関所ということになる
外食産業が発展し、今後も食中毒が大量化する可能性は非常に強い…
ノロウイルス現場対策―その感染症と食中毒 つけない・うつさない・持ち込まない
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