海外旅行での食中毒：微生物日記：SSブログ

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海外旅行での食中毒　[食の安全、安心] [編集]

円高になって海外旅行に行かれる方も増えていると思います。

旅行に行かれる際には以下のころに十分、注意をしましょう

●旅行中の注意

①生水（水道水を含む）は飲まないように！氷にも注意が必要です。アルコールが入っていても意

　味がありません！②日本人は「生」を好む傾向がありますが、肉類・魚介類・野菜類・卵などは十分に火が通ったものを食べるようにしましょう！また、調理後時間が経ったものではなく、なるべく早く熱い状態で食べるようにしましょう！屋台等のファーストフードは暖かくても作り置きしてヒーターで暖めている場合が多く、７５℃とか８５℃とかでは既になくなっている上に、外に出ており、店員の手が触っている可能性が非常に高いものです。温かいといっても「加熱」ではなく、「保温」ですので微生物的には増殖しやすい条件になっている場合があることを十分に認識しておいてください。

③果物は皮を剥いてしまえば、その瞬間から微生物が増殖を始めます。

　市場等でサンプルとして切って出してくれるものの場合その包丁の衛生管理はできていない可能性があります。その瞬間に自分で衛生状況を判断してください。

④むやみやたらに「かわいいから」と言って、もしそれがペットであっても、動物に触れないようにしましょう！

　細菌やウイルスは口や爪にいる場合があります。知らないうちに唾液や体液に触れたり、傷口を触ってしまっていることもあります。　鶏インフルエンザのヒトへの感染はは濃厚接触（触れると言うことだけでなく，生活環境が同じと言う意味）によることが原因と見られます。

⑤手洗い、うがいの徹底を！

　微生物制御の基本は「つけない、増やさない、殺す」です。まずは「つけないこと」に注意し、

ついてしまったら「増やさない」努力をしていくことが大切です。「殺す」ことは一番最後に考えましょう。

感染症名	感染様式	症状等	予防	発生地域
ｱﾒｰﾊﾞ赤痢	汚染食物→経口感染	潜伏:2～3週間,下痢,粘血便,渋り腹,鼓腸,下腹部痛	加熱	全世界
赤痢	汚染食物、食器類→経口感染	潜伏:1～5日,下痢,発熱,腹痛	生食制御	発展途上国
コレラ	汚染食物→経口感染	潜伏:1～5日,嘔吐,軟便～白食水様便,致死率20％	予防接種効果50％,生食制御(特に魚介)	発展途上国
O-157	ヒト・家畜糞便汚染食物→経口感染	潜伏:4～8日,腹痛,水様下痢,下血,死亡	手洗,加熱(75℃1分)	全世界
腸チフス	汚染食物、食器類→経口感染	潜伏:1～3週間,発熱,バラ疹,便秘,意識障害	生食制御	発展途上国
鶏ｲﾝﾌﾙｴﾝｻﾞ	病鳥矢印経気感染	潜伏:1～3日,高熱,咳,肺炎,多臓器不全,死亡	鶏舎出入制御,鳥濃厚接触制御	韓国,北朝鮮,ﾍﾞﾄﾅﾑ,ﾀｲ,ｶﾝﾎﾞｼﾞｱ,ｲﾝﾄﾞﾈｼｱ,中国,ﾗｵｽ
Ａ型肝炎	糞便汚染の水、農産物、カキ	潜伏:15～50日,発熱,倦怠,嘔吐,黄疸	予防接種,手洗,加熱(85℃1分)	発展途上国
ﾚﾌﾟﾄｽﾋﾟﾗ症	ﾈｽﾞﾐ等保菌→尿から排菌→経口・皮膚感染	潜伏:3～14日,悪寒,発熱,結膜充血,筋肉痛,黄疸,吐血,致死率20～30％	予防接種、淡水接触制御	熱帯、亜熱帯中国、東南ｱｼﾞｱ