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口蹄疫…最初は誤診? [リスク]

読売新聞によると

「普段の下痢」…宮崎県が口蹄疫発生見逃し (読売新聞)

 宮崎県内で被害が拡大している口蹄疫を巡って、農林水産省が最初の感染疑い例を確認した3週間前の3月下旬、同県家畜保健衛生所が、感染した水牛を診察しながら発生を見逃していたことがわかった。

 同省などによると、同県都農町で水牛を飼育する農家から、かかりつけの獣医師を通じ、県家畜保健衛生所に「水牛が発熱している。牛乳の出も悪い」という連絡があったのは3月31日。

 この日のうちに同衛生所の職員は立ち入り検査を実施し、4頭の水牛に発熱や下痢などの症状が出ているのを確認した。しかし、「普段の下痢」と判断して口蹄疫の可能性を疑うことなく、通常の風邪の検査をしただけで、同省にも報告しなかったという。

 この水牛農家から南東に600メートル離れた繁殖牛農家では4月9日、口の中がただれた牛が1頭見つかった。同衛生所はこの時も口蹄疫と見抜けず、20日に「最初の感染事例」として発表した。このため最初の水牛についても22日に血液の遺伝子検査を行った結果、ようやく23日に口蹄疫の感染疑いが判明したが、この時点で既に5例の感染(疑い含む)が発覚していた。口蹄疫の検査結果は通常、1日か2日で判明するため、もし3月末の段階で実施していれば4月初旬には拡散防止対策がとれたとみられる。

 

とのことらしい…

いまさらこのことを取り立ててももう既に遅いのではあるが、

牛の発熱という最初の症状から、どれだけ総合的な判断を行ったか…

口蹄疫の初期症状は発熱、元気消失、食欲不振に陥る

とすれば、最初の口蹄疫も考慮に入れた判断が必要だったはずである

口蹄疫は血清型から7つに分けられ、それからサブタイプとして65種類に分かれる

ワクチンはこの型に適合するものでないと有効性がないことから

対応は淘汰が最も手早く、基本的なものとなる

ウィルスを分離して、血清型を確認してからワクチン投与となるとどうしても時間がかかってしまい

後手後手になってしまう

ただ二次対応としてのワクチン投与もあると思われ、流行が予測されるワクチンは準備されているのではないのだろうか…

 

しかし、もうすでに85000頭もの家畜の淘汰が行われている

感染症は直接の専門ではないが、微生物学を専門とするものにとって、常に1つの事象からあらゆる事態を想定するだけの危機管理姿勢が必要である

かつて和歌山カレー事件の時も、最初は逆にセレウス菌やウェルシュ菌を疑って、砒素を疑わなかった教訓がある

 

人の健康にかかわる仕事をしている人間は、このときに総合的な判断をすることを教訓化した

それが危機管理であり

どれだけのハザードを想定して、その中から対象外を消去していくか

積み上げ方式ではなく、あらゆる危機を想定してそこから消去していく手法をとるべきだろうと思う

「それは多分関係ないだろう」ではなく
「もしかするとこれも可能性はある」からはじめていくことが重要だと思う
危機管理はそこからはじめなければならない!

 


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